覚えてるということ,忘れないということ
昼飯食ってのんびりめの時間をすごしていると,携帯に登録してなかった番号から着信。相手の番号は090から始まる携帯番号。
このサイトに携帯番号を堂々と掲載してますし,仕事関係の可能性もあるわけですから,ちょっと緊張して「もしもし」とでるわけです。しかし相手が,どうにも聞きなれない声なんです。たしかに園田宛にかけているんだけど,声や話し方に心当たりがない。
実は中学のときの同級生だったんですね。
「覚えてる?」
「うん,覚えてる」
他愛のない話を少しして,軽く近況を語り,メールアドレスを交換してという時間。
電話を切ってから"覚えてる"っていうことの意味を少し考えてみたり。
この電話が来るまで,相手のことを覚えていたわけじゃない。寝ても覚めても意識していたわけでもない。覚えているというよりは"忘れてなかった"ってことなんだよなと。だから「覚えてる」じゃなくて「思い出した」が正しいのかもしれない。
嫌なことはよく覚えてる。
今でも仕事をしていて,オラクルとデルのことはよく思い出す。この二つの大企業は,以前に記事広告でドジを踏んだ。片方はライター交換(別の奴に書かせろといわれた)になり,片方は謹慎(一ヶ月の執筆発注停止)になった。失敗がない人間は強くなれないからさ。数百本の記事の中で2本程度はご愛嬌だと思ってる。広告記事をやめてからは失敗と出会うこともなくなったけど。
広告っていえばNTTの広報とはよく喧嘩した。NTTとはいつだってまったくもって相性が悪い。だけどこれは今「思い出した」んで強く覚えてるわけでもない。
嫌なことはそうやってよく覚えてる。だけど日常ってのは正直あんまり覚えてない。
ふと「じゃあ人生で一番うれしかったことってなに」と聞かれたときに,なんて答えようかって考えた。一番うれしかったことってのが見つからないことに今気がついた。
小さな幸せなら毎日ある。スーパーで買い物してさ,買ってきた梅干が,以前に食べたのよりおいしかったとかさ。だけど一番ってのがどうにも見当たらない。一番っていう評価がどうも難しいらしい。同じように「一番辛かったこと」もわからない。辛いこともたくさんある。
毎日毎日いろんなことがある。
いろんなことをできるだけ忘れない。
だけど,ごめんね。
覚えているわけじゃないんだ。